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2022年8月17日水曜日

袖ヶ浦スタジアムでROAR21.5Tを走らせてみる

 袖ヶ浦スタジアムの月例レースでは4月のレースからROAR21.5Tでのレースとなり自分もその規定に則り走らせていました.

去年の12月の記事にもROAR規定のモータの準備をあげていますね


実際に購入して走らせたフィーリングとしては従来のJMRCA17.5T規定のものより後半のパワーダウンを感じる傾向にあります.

スペックの違いとしては

・T数ダウンによる出力低下(トルクはやや向上するはず)

・積厚減少によるトルク低下

・抵抗値減少

・磁石サイズダウン

抵抗値が減っているので常温状態では電流さえ流れれば磁界が発生し出力が出るものの,コイルが高温になると抵抗値が増加し電流が流れず磁界が減少しパワーダウンといった理由でしょうか

更に磁石の内径も大きくなり磁石体積も減っているのでさらに温度に対しての感度があるはず.

これは物理現象でレギュレーションを守ったモータであればどのメーカーでも程度の差はあるにせよ同様の傾向かと思われます.

ということで袖ヶ浦スタジアムを21.5Tで走らせたデータからROAR21.5TをJMAG-expressで解析して適切なギア比や電気進角を確認してみようと思います.


先ずはJMAG-Expressでモータをモデリング
JMRCAのものとティース部形状が若干異なりティースの幅が広がっていました.
ティース形状はモータの特性を決める要の部分になるのでいろんなメーカのを確認して解析してみたいですね
ひとまずこれもモデルに反映します.


色々設定をして効率マップを出力
本家のJMAG-Designerよりも融通は利かないけど工数は圧倒的に短く効率マップまでたどり着けます
正直ここまでは解析してもあまりうれしいことはないですが,SmartLoggerで実測した走行データを重ね合わせてみます

プロットがあるところが実際に袖スタを走らせた時の動作点です
実車の開発をするとこういうグラフをよく見ると思います(WTLCやJC08とか)
同じような評価でこのグラフを見てみると

回転頻度が高いところは比較的効率のいいポイントで走っています.ギア比は5.5なんですが割といいところみたいですね
ただ高回転側のプロットは効率が40%台で走っていて60%は熱として捨てています
ホームストレートやコース右側セクションの比較的速度が乗るところの動作点ですね
ギア比的にもいいところなのでここは仕方ないので冷却で頑張るしかないと思います.

思ったより効率が悪いのは中速からの緩減速時
減速Gが出ると比較的効率良いところに動作点が移動しますが,スロットルをオフにしただけみたいなところだとあんまり効率よくないですね
この辺りは実はドラッグブレーキを入れておいた方がモータ温度が下がるのか?これは今度検証してみようと思います.


さて周回数の後半にもなるとモータ温度は結構上昇しています
その時のモータのトルクー回転数は以下のようになります
2周目と5分後の17周目の比較
縦軸のトルクはもちろん減っていますが思ったような差ではない…むしろタイヤやほかの因子も入っているような気がする
明確に異なるのは横軸で高回転域ですね

縦軸電圧、横軸LAP数のトレンドデータ

バッテリー電圧が減少すると高回転まで回せないのがROAR規定だとモロに影響を受けるんでしょう.
この辺りは弱め界磁制御ができれば回避できないかな~と思うんですがね.レギュレーションでもこの辺りの規定無いわけですし
ESCのマイコンも32bitらしいのでROM次第では実装できないかなと

ESCの制御コードの開発になるのでまだひとまず妄想ということで


今回のJMAG-Expressで面白いマップもエクスポートできました.
最大出力制御時の電流進角マップも出すことができます
進角マップ
ふむふむ15krpm程度までは進角20°ぐらいでそこから徐々に進角を増やすと最大出力なのね
これはすぐにできるので次回走行時に試してみようと思います.

SmartLoggerを使ったドライビング比較

ラジコンをしていると車体のセッティングだけではなくて人間力の違いを感じることも多々あると思います.

いいセッティングを見つける能力も人間力かと思いますが,偶にいるタイヤが4つついていれば何とかするみたいな人種もいますよね


中学生の頃に駐車場でちょっと走らせてましたが,本格的にサーキットやレースを初めて10年ほど

ドライビングの上達も以前ほどは感じず何かキッカケや気付きがないと伸びない状況です.

気付くツールとしてSmartLoggerがあるじゃないか!ということで身近なエキスパートドライバーにロガーを積んだラジコンを運転してもらい自分との運転の差を定量的に判断してどういう練習をすればいいのか確かめてみようというのが今回の趣旨です.


袖ヶ浦スタジアムで全日本スポーツクラス直前でいろんな人がいる中自分もTFにロガーを積んで走ってみました

友達にも恵まれてチーヨコのお二人にご協力いただいてドライビングの差を見てみます.


今回の分析区間です

①ダブルヘアピン2個目

このコースの中で比較的単独のコーナーなので純粋な操作を確認できる

②Ωコーナー

袖スタでの鬼門のコーナー 通過時間も2秒ほどと長くこのコースのタイムを向上できる可能性を持つコーナーの一つ

③外周前のS字コーナー

個人的に苦手なコーナー ラインどりもスピードの乗せ方も未だに掴めていない


この3か所を重点的に分析してみます

①ダブルヘアピン2個目

緑がチーヨコN村氏,青がチーヨコA川氏,赤が私のデータとなります.
上からモータ回転数から割り出した車速,スロットル操作,ステアリング操作,ヨーレート,横Gをすべて同じ時間軸で表現しています.

赤プロットの自分のデータを基準にして考えてみます.
それぞれのタイミングでの操作は
4.8秒:スロットルオフ→ほぼ100%ブレーキング この間0.2秒ほど
           左へステアリング転舵を開始
5.2秒:ブレーキを徐々に弱めつつ5.4秒時点でほぼゼロとなる
5.4秒:左へほぼ100%転舵、スロットルを入れ始める

ブレーキングの開始は3人ともタイミングを合わせたので4.8秒時点から比較してみます
三者三葉ですがN村氏はジワッとブレーキングをして50%程度で止めています
対してA川氏は急峻に90%程度まで一気にブレーキをかけています.そのあと5秒時点で75%までブレーキを弱めて5.2秒時点までブレーキを弱めていきます

ブレーキングが最も弱いN村氏が最もスピードをキャリーしてコーナリングしていることがわかります.
ジワッとブレーキングをしていてさらにブレーキ力も弱いのでフロントタイヤは減速よりも向きを変える方向にグリップを使えている様子です.
その証明に5秒時点でヨーも出ていますし,横Gも2G程度をずっとキープしていて速い旋回をしていることがわかります.

対してA川氏はスロットル全開の4.6秒時点で一瞬25%ほど左へステアしています
そこで車体にヨーが発生し向きが変化しそれが収束したタイミングでブレーキングを開始,ステアリングを3回左へ切り込んで向きを変えています.
彼がスピードに乗っている時はステアを分けて切っておらず,終盤のフロントタイヤが劣化してきたときに見える操作です.
A川氏の運転したタイミングではタイヤの状態やセットアップが良くなくて,かなりアンダーステアなフィーリングとなってしまいこのような操作になってしまったものと考えています.


②Ωコーナー


ここでも私(赤プロット)を基準としたそれぞれのタイミングは

6.5秒:左に転舵を始める

6.7秒:コースト状態でΩの左側に侵入

7.1秒:一瞬スロットルを入れて加速した後減速,同時に右へ転舵

8秒:右の転舵を緩めながらスロットルを入れ始める


ここでもN村氏(緑プロット)のブレーキングの丁寧さと弱さが目立ちます.

ブレーキングをかけている時間は私の赤プロットとほとんど同じですが量が半分程度となるのでスピードの乗り方が全く異なります.

その速度でも曲がるのか?となりますがここでも強いブレーキの私は80%程度しか右に転舵できていないが,弱いブレーキのN村氏は100%右へ転舵できています.

A川氏は左から右へ急峻な転舵ができておりヨーも一気に出ていることからカウンターをあててリアを落ち着かせていると考えられ,反応速度の速さがデータにも表れています.


③外周前S字コーナー


こちらはN村氏とA川氏はほとんど同じ操作をしていて

自分だけ右に入っていくタイミングでブレーキをかけずに転がして入ってます

車速は高いですがヨーが出ていないので向きを変えられておらず膨らんでいることがわかります.

対して2人の操作はブレーキをかけて小さく曲がっていることがこのデータからもわかります.

初めの右はブレーキをかけなくても曲がれてしまいますが右を小さく曲げて次の左に備えているということですね.その先は緩い外周のコーナーから長いストレートですし



この3つのデータはすべて同じ車両で測定していて

セッティングはアンダーステア傾向です.(これは最近の悩みの種ですが)

なので

N村氏:ステアリング操舵角が多くなっている(操舵角が100%に張り付きが多い)

A川氏:捨て切りが多くなっている

というのが普段の彼らのBD11との差異かと思います.

現に夕方には自身のBD11で18Lにバンバン入れて好調に走っていましたからね


そのことを踏まえつつ今回のデータから見た今後の操作の練習の方向性としては

・ブレーキングの強さとフロントグリップを意識して高いスピードでキャリーする

・コーナリング初期にヨーを出してしっかりと横Gを出す(タイヤにしっかり荷重を乗せるイメージ)

この辺りかと思います.

出来たかできてないかはデータロガーを使って検証ができますね


自分の運転も気になる!という方は是非気軽に声をかけていただければと思います

宇宙人な人のデータもとってみたいなぁ~