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2018年9月21日金曜日

全日本GPツーリングレースレポート 事前準備編

GPツーリングの全日本に関しては3部構成にしたいと思います.
今回の事前編
次はSmartLoggerを使ってテストしたクラッチ編
そして大会編です.
今回は普通のセッティング要素
データ分析はSmartLogger
ストラテジー要素は大会編という感じ

全日本対応で本格的にグリンパに通い始めたのがお盆休みぐらいから
マイルストーンとしては
準備期間:選択アイテムの選定,セッティングの方向性,路面の変化傾向の把握
直前期間(今回は木曜日入り):本番ボディでの最終確認,最終路面でのセッティング,燃費測定
としました.
今までの全日本はセッティングで迷走してしまい準備期間と直前期間の明確な差が無くて
しっかり準備ができなかったことが反省点です.
自分の上手くいったレースのパターンは大体事前準備をちゃんとしたときなので
今回は今までの反省を生かします.


準備期間の一環としてこの記事のマフラー比較とかをしてました.
ここにはまだ書けない内容もありますが,残りのテストとしては新型のアッパーデッキ/メインシャーシが大きく異なる点です.

今まで試作のメインシャーシを使用してましたが,量産仕様はシャーシの肉抜き形状とステアリングポスト位置が異なります.

今まで使っていなかったのがロングサーボホーン

VZW437-2 アルミサーボセイバー

初期がピクピクしてしまって自分のスタイルに合わないと思い敬遠していたアイテムでした.
今回のコントロールタイヤの特性として初期レスポンスはあるものの横滑り角が増えてもコーナリングパワーが立ち上がらないフィーリング

車体に乗せると
初期レスポンスは車両のフロント回りの慣性の影響で影を潜め,ステアリング操作してヨーが立ち上がるのがすごく遅れてやってくるフィーリング

スポンジタイヤのコーナリングフォースの飽和はゴムタイヤより遅いという仮説から
プロポの操作量と実操舵角を変化させるということで操作に対するヨーの遅れを改善すべく
レバー比を変えて対処したいということでロングサーボホーンを使いました.

書いてて難しいですね…要はターンインをもっと曲げたいということです.

今回のメインシャーシはロングホーンにマッチングするようにステアリングポスト位置が変更されています.
現行に比べて前側の穴が後ろに1mm下がっています.穴ピッチは現行2mmに対して1mmになりました.

アッカーマンプレートを前後,裏表を上手く組み合わせてホイールベースに対する適切な位相を導出してみてください.

アッパーデッキはメインシャーシの穴変更に合わせてステアリングポスト穴が長穴になってます.
あとステアリングリンケージが干渉しやすい部分のリファインです.
アッパーデッキはここは捻じれにくいという部分なのであまり影響を感じませんでした.


新型メインシャーシ,ロングホーンの影響でステアリング操舵に対して素直にヨーが立ち上がるようなフィーリングとなりました.
いろいろやった挙句これが一番効果的でした.
上がった路面ではシャシーロールをさせたほうが素直な動きになるということが今回のテストで判明したこと
日中の予選をある程度捨てて,夕方の予選とグランドファイナルにセッティングを合わせていきます.

シャシーロールをさせるために
サーボを取り付ける部品はボスを1個カット
さらにその部品を0.5mmのスペーサを挟んで取り付けることで
シャシーロールを阻害しないようにしました.


他にはホイールベースを短くするという今までやったことのないセッティングも慣行
スピードレンジの遅いTGではアクセルオフでも姿勢変化を起こしたいということで,ピッチセンターを変えることが目的です.
もちろんホイールベースが変わることでの曲がりの効果も見出したいと

結果的にフロントは1.5mm後ろへ

リアは1mm前となりました.

フロントはいろいろな距離を振りましたが1.5mm以上で効果が変わらないということで
路面の外乱も加味して安定方向である1.5mmとしました.


今回効いたセッティング項目としては”キャスター角”も寄与率高めでした.
今回のホイールはトレッド面の剛性が低く,キャスターを立てた状態では着力点がキングピンに近く,結果トレッド面が変形しフロントのコーナリングパワーを下げるという仮説を立てました.

キャスターを寝かせていく毎に初期レスポンスはあまり変わらないものの,ステアリング操舵後のコーナリングパワーの立ち上がりは強くなるフィーリングでした.

このノウハウに関してはスポンジタイヤカテゴリで今後使えそうです.
結果的に調整幅の中で全寝かせですが,ホイールベース調整幅も使えばまだ寝かせられそう

またフロントデフオイルに関しては70万番を使用しています.
え?70万?

調合によるお手製です

ギアレシオとオイルを攪拌する面積の影響で他社に対して京商デフは柔らかく出てしまいます.
他社が50万というところで京商デフでは70万でほぼ同等の特性となりました.
厳密に70万かといわれたら微妙ですが
オイルの調合の重量比に関してはこのサイトを参考にしました


今回,チーム京商で取り組んだクラッチに関して対他競争力は高いものじゃないかと思っています.
前に出るのに滑らない,ヒートしないというメリットがありました.
こちらに関しては量産検討しているということで後日追記します.

事前練習で構築した最終的なセッティングはこんな感じ


このセッティングに関してはほぼ最後まで変えませんでした.
路面変化によってダンパーオイルは変えたぐらいです.

続いてはsmart loggerによるクラッチ解析編

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