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2023年1月27日金曜日

KCスリックV2タイヤの温度守備範囲

 

1/21~22に行われたマキノ・2in1チャレンジカップに参加してきました!

とはいうものの22日のレース日にはどうしても外せない用事がありレースは欠席

21日のフリー走行日のみ参加しました.


コースの写真を撮り忘れるほどテンパっていたのですが

今回は外周の中速コーナーとインフィールドの低速コーナーが組み合わされたコースとなっています.

路面コンディションとしても普段使用されていない粒細かめのアスファルトと清水PAとかなり近いコンディションだと思います

少なくとも常設コースでは再現が難しいと思います.


ということでこれは京商カップファイナルの絶好のテスト機会となりますので

サポートいただいているG-MAXのグリップ剤テストに参加していました.

グリップ剤の使用方法についてはまた公式からアナウンスされるかと思います.


さてグリップ剤テストの最中タイヤテストも並行して進めていました.

温度域外したタイヤでグリップ剤を比較しても有意なデータが取れないと思ったので


KCスリックV2になってS/M/Hの後ろに硬度らしき数字も併記されるようになりました.

こんな感じでソフト#28/ミディアム#32/ハード#36
のようです.ソフトは昨年10月末に新発売されたものですね

10月末の京商カップ清水の記事↓
http://marutai.blogspot.com/


この時は#32と#36の選択に迷って#36を選択しています.

というものブログを読むと路面温度が30℃ほどあった模様

#36のコンパウンドはかなり優秀だと思っていて温度レンジは結構広いです

さらに車重の重いエンジンカーなのでタイヤ自体の剛性がある#36が向いているといえます.


その傾向なら温度が下がった冬場は#28よりも#32が向いている?

となるのでデータロガーで取得してみました

テスト条件としては良く晴れていましたが気温は8℃ 路面温度は10~16℃でした

データロガーでG-Gプロットを出すことはかなり容易です

ただこれを比較するとなると正直評価手法に迷っていました.


凡例付けて色を分けてプロットしても正直3案ぐらいの比較が関の山で

プロットが重なりまくってよくわからなくなってしまいます.

最も外側のプロットの頻度が高いところを抽出できると可読性の良いグラフになりそうなんですがどうやってデータ処理しよう…となっていました.


半径Rを比較すればよいのでは?と閃いてまとめてみたところ結構いい感じ.XYのデータも一元化できるので比較するにはちょうど良いです

上のG-Gプロットも移動平均をしたデータをプロットしていますが飛び値もみられるので

それぞれのタイヤのグリップは1周で取得したデータの中央値で比較することとしました.



それぞれのプロットが3点ありますが、1周目,ベストラップ,5分最後の周

のデータを示してしています.


先ずハードタイヤ

ラップタイムが最も遅いのが1周目,ベストラップが出たのは5分以降となっています

タイヤウォーマーで70℃5分加熱していますが単純にタイヤが固い印象でした

エンジンカーのゴムタイヤはエンジンの暖気の都合からスタート直前までタイヤウォーマーをかけることは現実的じゃない上に,レース前に2分ほど暖機運転としてコースを周回できます.

ハードのグリップ感は常温戻しからスタートした場合,暖気の中で「タイヤ外したな…」と思うレベルのグリップ感です

走っている間もタイヤの表面だけ熱が入る感じでタイヤ全体が温まるようなフィーリングは得られませんでした.

とはいうものの縦には割とグリップするので縦グリップを意識してタイムは結果的に近いものとなっています

ただデータロガーで取得したデータではこの温度帯でははっきりグリップがほかの2種に対して劣ることがわかります.


ミディアムタイヤ

ベストラップは約2分目で出ています

このタイヤは常温まで下がったとしてもハードほど極端にグリップが下がる傾向はみられないですね

パフォーマンスとしてはコースインから5分経過後もフィーリングは変わらず安定したグリップでした


ソフトタイヤ

今回最も多用したタイヤでした

正直エンジンカーには使わないかな?と思っていましたが意外と使えるタイヤです.

タイヤ自体の剛性は低いので径の大き目なホイールと組み合わせた方がグリップのレール感は出ると思います.私はFAH701BKホイールを使っています

3点のプロットはミディアムに対して拮抗していますがややソフトのほうが優位に見えますね.

とはいえ今回は長くても8分ぐらいしか走れていないのでロングランではどうなるかな?といったところ.レース出たかったなあ…


今回は1月中旬のすごく寒いというコンディションでソフトタイヤが使えたという説もあり

またソフトとミディアムがここまで拮抗しているので3月の京商カップではミディアム主体でタイヤ戦略を考えるのが定石かなと思います


自分がチーム戦に出るのであれば

予選はソフトタイヤで暖まりの良さを生かして予選の混乱を避けてペースを上げて逃げる作戦

決勝はミディアムタイヤでタイヤのグリップダウンを抑えて勝負所までグリップを温存

といったところですかねぇ

2023年1月14日土曜日

モーター性能取得の標準化


少し遅くなってしまいましたが、あけましておめでとうございます!

本年もよろしくお願いします


気分一新ということでヘッダーの画像を先日ZENで撮ってもらった写真に変えてみました

今までのは2016年のGPツーリングスポーツマンの時の写真でもう7年前…2016年が7年も前ということに驚いていますがその間にいろいろ成長もできているかなとも思います.


2022年11月3日木曜日

京商カップ清水レースレポート


 先週末に行われた京商カップ清水のOPENクラスに参加してきました!

EPT全日本で傷心の中の参加でしたが久しぶりに会う人も多くかなりリフレッシュできました!


今回はKCスリックタイヤV2の初めてのレースだったので細かくレポートしたいと思います.


今回のタイヤのラインアップは#32ミディアム/#36ハードの2パターンです.

前評判では以前のKCスリックと比べてかなりグリップが上がっていてかつ寿命も長いというものでした.

タイヤの内側にベタツキもなくテープを貼ったりする手間もなくそのまま組み立てができます.

タイヤが変わるのはホイールやインナー、セッティングも変わってくるハズ

先々週に行われたマキノ2in1チャレンジには全日本の練習で参加できず事前準備ができていない状況なので今回のレースでいろいろ試してみることにしました


コースレイアウトはこんな感じ
左側の外周コーナーは結構高速で中央部は中速速コーナー,右側セクションは道幅も狭くかなりテクニカルセクションというレイアウトでした.


練習走行

自分なりのベースセッティングにV2ミディアムタイヤ+FAH701BKホイール+AXONソフトインナーの組み合わせで出走



練習走行ではひとまずトップタイム
コース慣れの後,結構攻めて走ってみましたが左側の外周コーナーでリアが抜けてしまいます
コース全体が操縦台側に傾斜していて入口は逆バンクで出口に向かって段々バンクになるコーナーでちょっと攻略が難しいです
唐突にリアタイヤが抜けてしまうのでこの辺りは改善が必要でした

あとクラッチが少し遠い感じがしたのも修正が必要でした.

この時の路面温度は15度程度
ただミディアムタイヤは少しヨレているフィーリングでこれが外周コーナーの難しさを生んでいると思います


予選1回目

予選1回目は一人27周に入れることができトップタイム
タイヤはハードタイヤにFAH701BKホイール、インナーはSWEEPピンクです.
グリップ剤はG-MAXクリーナーで拭き取った後,G-MAX下地剤を70度10分,G-MAXブラックグリップ剤をペーパーなしで60度5分としました
グリップ剤はホイール比較のため塗り方は変えませんでしたが十分なグリップを発揮してくれました

セッティングは外周の安定感を増すためにリアウィング位置を後ろにしました


後ろ側の穴がもともとの位置
RウィングはDB16リアウィングもレギュレーションで使えますが,リア周りが重くなってしまい切り返しが遅いので純正ウィングを使っています.
ウィング位置でも効果はあり外周のリアの安定感は増しました

リアのダウンストップも1.2mmから1.6mmに短くしてリアの伸び足を減らしています
86ボディはどうしてもリアのロールが多くなってしまうのでロール規制の意味です
清水PAはギャップがかなり少ないのでダウンストップを少なくしても走れてしまいます

路面グリップは練習で11.4秒でしたが予選では11秒フラットとなり0.4秒のゲイン
他車もそれぐらいの改善幅でした


予選2回目


27周には入れず26周5分フラット
しかし外周で2回ハーフスピンをしていて3秒ぐらい失っているので実質は1回目の予選の1秒落ちぐらいになっています

参加選手全体的に予選1回目のほうがタイムが出ている感じです.もれなく自分もそうなので路面温度の上昇からタイムが落ち着いたものかと思います.
赤外線非接触温度計で30度でした

今回のタイヤの組み合わせはハードタイヤにホイールは92012-8Wの15本スポークホイールです.インナーはSWEEPピンクのまま

15本スポークは径が少し小さくタイヤが丸い断面になります
全体的に少しグリップが薄い感じだったので路面温度も相まってタイムが落ちてしまったものと考えられます.
VZH003系のホイールはFAH701BKホイールと同様に少し径が大きいのでグリップという観点ではこちらのホイールの方があっていると考えます.


決勝



逃げ切りとはいかず序盤はAO木君と大バトルとなりチキチキレースとなりました

スタート後2分過ぎクラッシュしている赤い車両を避けるために自分はアウト側に
一瞬のスキでAO木君はイン側に入ったことでオーバーテイクされてしまいました

そのあともテールtoノーズでしたがAO木君はバックマーカー車と接触してしまいタイムロス
5秒程度差がつきます

ギャップができたところでタイヤを潰さないようにペースコントロールしながら走ります.
5分程度走り給油の前には2.7秒まで詰められていました
今思えば給油の前後ではちゃんとペースを作って給油中に何かあってもリカバリーできるようにギャップは広げておくべきでしたね

AO木君がピットに入った次の週に自分もピットイン
そのままの順位で復帰できアンダーカットは阻止できました

そのあとはペースコントロールをしながらゴールまで

やはり外周のコーナーは今回難しさが残りましたが,ソローリと入っていけば何とかなりましたwバトルしてたらやばかったかも…

セッティングとしてはリアはもう固められないのでフロントを柔らかくする方向で変更
フロントスプリングをイエローからオレンジに変更しました.

ロールの姿勢が綺麗になったので86ボディにはフロントオレンジ,リアグリーンのバランスがいいみたい

今思えば0.5mmほどリアトレッドを広げても良かったかも


15分走ったタイヤはこんな感じ 接着部も全く問題ないですね

最終的なセッティングシートです.

今回のポイントとしては最近スポンジでも実施しているショートホイールベース化です


フロント側に赤いシムが入っているのがショートホイールベース化の証拠
ロアアームのダンパー取付位置も変わっちゃうのでピロボールの首下にも1mm入れています

これでかなり頭の入りのいい特性になりますよ
特にインフィールドでは転がす感じで曲がれるようになったのでミスも減ってタイヤも持ちも良かったかと思います.


来年3月の京商カップファイナルはもう少し気温が低いと思うのでミディアムの出番かもしれませんがひとまず参考までに



2022年11月2日水曜日

2022年EPT全日本レースレポート

 


今回のEPTの全日本の結果としては

予選18位/決勝14位

という結果となりました.GPT全日本の時と違って実力を出し切れなかった感じで約10日経ちましたがまだモヤモヤしている状況です.


とはいえサポートしていただいているメーカー様や応援していただいた方に報いるためにも必死で頑張った成果でもあります.

この場を借りて心より感謝申し上げます.


さてレースレポートです.

車体についてはラジコンもんちぃさんの記事で少し出ていますがTF-Prototypeで参加していました.

これについては詳細に書ける日が来たらいろいろと紹介したいと思います.

今回は事前準備のパワーソースと予選決勝でのレポートを書いていきたいと思います.


事前練習

事前練習としては前の週の土日、レースウィークの木曜日、金曜日とサーキットに足を運んでいました.
前回の記事でもいろんなロータを試して鉄シャフトロータがいいのか?となっていましたが,やはり熱的に厳しくて序盤は良くてもどんどんタイムが落ちてしまっていました.

今回はもう時間切れでいろんな人にヒアリングしてみて結局φ12.5mmチタンロータに5.5付近のギア比に設定しました.

今まで効率だけを注目していましたが,結局目的は5分間を速く走ることです.耐久レースをしているわけではないので

エネルギマネジメントの観点でバッテリー残量含めたモータ出力,ドライバビリティも含めてトータルで考えないといけないことが身に染みてわかりました.


以前の記事の宿題として電流を吐いちゃうことを書いたところ
ZENの橋本さんからヒントを頂きました.磁力の高いロータのほうが電流を吐いちゃうよとのことでした.

ロータの磁束がステータに及ぼす逆起電圧の影響で電流を吐かないと回らないのかな?ぐらいの認識でしたが,それじゃあギア比だけで解決しそうなので違いますね

今までのデータを見返すと赤が鉄シャフトロータ/グレーがチタンシャフト
3行目のスロットル波形に注目

4行目の電流波形に注目

時間軸を合わせて見るとフルスロットル状態になると突然鉄シャフトのほうが電流が高くなります.パーシャルの時はあまり変わらないです.
フルスロットルに連動する設定としてはターボ進角が考えられます.
今のターボの設定はinstantになっていてフルスロットルにすると同時に25°程いきなり進角がかかる設定になっています.

鉄シャフトロータで最大トルク/最大効率制御での進角

上の図の20krpm抜粋
本来の進角制御は回転数,負荷,電流状態をフィードバックして最適進角を制御する必要があります.
ただパラメータ同定が必要になるのでラジコンでは回転数とターボはdeg/sの設定のみになっています.
smartloggerから回転数とトルク推定値から適切なターボ条件を出すと電流を抑えられるのかなと思います.

もっともこれに気付いたのは全日本が終わった後なのでその時は一足飛びでチタンシャフトを使っていました.


ちょっと余談

機械進角をどんどん大きくしていくと速くなると思い,大きくしていくと加速がカブッた感じになったという意見を全日本の期間中に聞きました.
症状的には負荷ポイントにもよりますが進角し過ぎていて脱調しているのかと思います.

ラジコンモータの場合磁石はNSひとつづつの2極なので機械角度との関係は
機械角=電気角x2/P  (Pは極数)
つまり機械角=電気角となります.なのでエンドベルの目盛りと電気進角の角度は等しく扱っても良いこととなります.

上の図の鉄シャフトの進角特性を見ても低回転域で15度進角するとなっています.
ESCの設定として極低回転から進角しないと思うのでこの辺りを機械進角で調整かと思います.
HobbyWingの場合30度から目盛りを切っていますが,原点がどこか分からないし感覚的に30度時を0度として考えると上記鉄シャフトは機械角45度スタートとなり普段の使い方に近いのかと思います.
進角の絶対値としてはマップの電気進角-機械角がESCのプログラムカードで入力すべき設定値かと思います.

ちなみにラジコンモータの骨格で最もトルクを出せるのは電気角90度進角しているタイミングです.
90度が山のピークとすると進角側も遅角側もトルクは減るということですね
進角側では回転方向と逆方向に磁界が生まれることにもなりそれが熱になってしまうしカブッた感じになるというのが理由だと思います.

余談終わり

チタンシャフトの効果


チタンシャフトに変えてからというものどんどん5分間の周回タイムを更新できました.
後半のラップで損をしていたようで
それまでなかなか18周5分10秒を切れなかったのが9秒や8秒が出てきました.

ロータ別の電流値
上記のようにターボ進角による電流もそうですが,ロータ磁束そのものの電流値も違うようです.
上の図の下の行,電流値を比較すると高回転域ではトルクはほぼ同等でチタンシャフトのほうが電流値が低くなっています.
ジュール熱による銅損が減り,結果モータが発熱しなくて後半までラップが落ちなくなったということでしょう

とはいえみんな5分5秒が出てるとか、速い人はフラットや1秒と言っていて
差は感じておりBメインも厳しいかなと思っていたのが予選前日金曜日の昼間の状況でした.

金曜日の午後はTF-Prototypeに対していろいろセッティングを施し,”手についてくる”フィーリングにはすることができました.ラジコン楽しいな~という感じでしたねw

この時点での持ちタイムは15時過ぎに出した18周5分7秒でした.


全日本当日

・練習走行
練習走行は10番手
タイヤは自分で買った新品タイヤです.特に攻めて走ったわけでもなく
前日にできた”手についてくる”フィーリングの確認と路面状況の確認でした.
あれ意外に戦える?というのが練習走行の感覚

・コントロールプラクティス
コンプラは16番手
3~5周目のタイムでそこそこのタイムが出たので10周ほどでアタックを終了しタイヤを温存しました.
ひとまずBメインヒートには滑り込めました.

・予選
1回目:13位
2回目:49位
3回目:15位
4回目:18位

1回目は18周5分6秒と練習でも出たことがないタイムを出せて気持ち的には満足できました.
ここまででわかったことは新品タイヤが自分のドライビングに合っていてタイムを出せるということ
メンタル的にBメイン入れるかな?ぐらいで臨んでいたのでノープレッシャーで震えて固くなることなく走れたこと
ちょっといい感じだなと思い予選2回目に臨みます

1分半でリタイヤしてしまいました…
スタートから16秒台を連発していい感じで走れていました.3番スタートですが前の2台にどんどん近づいて自分でもペースが良いことがわかりました.
この時点でもプレッシャーは特に感じていなかったんですが真ん中のロータリーコーナーの手前の縁石に乗せすぎてしまい弾かれてそのまま逆さになりコースフェンスに激突してしまいました.
足回りが壊れたのでリタイヤとなります.

この予選が今回の全日本で最も悔やまれる結果となりました.走り切れていれば大量ポイントをとれていたのかなと…はぁ

左リアサスアームのダンパーピポッド部がネジ山がなくなる感じで壊れていました.
ダンパーシャフトにも負荷がかかったようで少しオイルが漏れた痕跡がありました.

ただ今回のタイムスケジュールでは修理できる時間がなく,サスアーム交換で手一杯でダンパーのエア抜きをできる時間が残されていませんでした.

そのまま挑んだ予選3回目はやはり左リアグリップが不足感がありタイムを伸ばせず悪い流れができつつありました

翌日の予選4回目
私のゴールタイムは18周5分8秒781でBヒート最下位

15周目にストレートエンドのコーナーのターンインで縁石に乗りすぎてミスしてしまいそれまでのアベレージラップに対して約1秒のロス
さらに17周目コース中央の下ってくる高速の左コーナーでスピンしてしまい約1.7秒のロス
計2.7秒失っていました
タラレバですが18周5分6秒に乗れていたら8位ポイントぐらい取れていたみたいです.

ストレートエンドはドライビングエラーで,高速左コーナーはミスをリカバリーしようと無理した結果のミスとなりました.

この予選2回目と4回目の結果はどちらもドライビングエラーが発端となっておりショックがかなり大きいです…

車両としてはTF-Prototype、HOBBYWINGのパワーソースどちらも競争力があるものに仕上げることができたにもかかわらず結果に結びつかなかったというのが悔いが残る結果です.

決勝Bメインは1回目はクラッシュに巻き込まれてセンサーケーブルが抜けてしまい戦線離脱
2回目は激しい2位争いで最後までパスできず3位フィニッシュとなりました.


速いドライバはやっぱり”ここぞ”というタイミングで結果を残すのを何度も目の当たりにしていますし
自分はまだその器になれていないんだろうなと.なれるかは分かりませんが…


とりあえず6月のGPT全日本からラジコン漬けの生活で少し疲れたので11月は少しお休みして
12月のカズキカップやZENの最終戦は楽しんでラジコンできるようにメンタルを休息させようと思います.



2022年10月4日火曜日

グリーンパークスピードウェイでROAR17.5Tを走らせてみる

今年はEPT OPENの全日本も出るので2回目の全日本となります.

今回の全日本は自分のやり方でしっかり準備をして自分の実力を出せればと思っています.

ちょっと遅いですが先週末からグリーンパークに通い始めたので先ずは今年からレギュレーションが変わったモータについて解析してみます.

流れとしては以前の記事の21.5Tを解析したものと同じです.

モータはHOBBYWING XERUN-V10 G4を購入しました


当初はチタンロータがいいのかな?と思いロータ交換をするついでにいろいろ寸法も測ります.



モータ諸元解析

今回G4に変わって見た目に特徴的なのはケースの外径がステータの外径とほとんど同等になったこと
見た目にスッキリしていていいなと思いましたがどうやって同軸を出しているんだろうとも疑問に思っていました.

80A@1000rev/minの解析結果
上の図はさっそく解析してみた図になります.動作点的には高負荷低回転ポイント
ボルトの穴部分も磁束が回っていることがわかるのでこの部分は鉄ネジを使った方がよさそうです.

参考までに外径がツルっとした形状も解析をしてみると外径部分が飽和していたのが緩和されています.
このままの状態では最大トルクの差も出ましたがネジの材質を気にしていれば問題ないかなと思います.



冷却方法の把握

以前の記事でファンのレイアウトとダクトを検討していました.

当時は角30mmのファンで吸気し角40mmのファンで排気するのが最も冷却効率の良い方法でした

今回はファンの積み方を変えていて角40mmを2個掛けしています.レイアウトはそのうち写真UPしますね

この角40mmファンも吸気排気にした方がいいのか?それともどちらも風を当てた方がいいのか?これを最初に検証しました.

結果は大差です
ファンの搭載レイアウトを変えたことで流れ方が変化しどちらも風を当てる方向にした方が圧倒的に冷えることがわかります.約30℃差はかなり大きいと思います.

消費電流もSmartLoggerを使えば簡単に求められます.結果は

Fr_吸気/Rr_排気の場合は2.46A

Fr_吸気/Rr_排気の場合は1.45A

よく冷える方が消費電流も少ないです.いいことづくめですね.

排気側ファンがうまく吸えずにファンに負荷がかかり,温度も冷えないということでしょう.

最も効率がいい冷却方法を見つけたところでギア比やロータを変えてデータを取ります.


効率マップと動作点解析

今回最もやりたかった解析と実走データを重ね合わせてみます
30820417ロータ(12.2 チタン) ギア比5.13
最初はギア比5.6ぐらいから走らせ始めましたが効率マップはすでに検討済みだったのでSmartLoggerで回転数を睨みつつギア比5.13に落ち着きました.

解析で求めた効率マップに青プロットの実走データを重ね合わせています.
概ね効率70%以上のところで走っていますが低回転高トルク域でやや効率が落ちています.
低いところでは効率は50%台に落ちてしまっていますね.
径の小さいロータでかつシャフトがチタンということもありトルクを出すために電流を吐いてしまい銅損が悪化したのかと思われます.

30820444(12.5鉄シャフト純正) ギア比4.98


30820444(12.5鉄シャフト純正) ギア比4.6

※出力アウトラインから実走プロットがはみ出しています.今のところ原因不明…グリーンパーク特有の下り坂が原因か

ほとんど丸一日ギア比を変えたりロータを変えたりした結果, 思いのほかよかったのが鉄シャフトのロータ
鉄シャフトだとシャフトに渦電流が発生
→ロータシャフトが加熱
→マグネットが加熱してしまい磁力が低下し出力低下
となりますが,今回の場合はそれよりも動作点を低回転側に移動しそもそも渦電流を低減させたことのメリットの方が大きい模様

チタンシャフトを使った時のように低回転高トルク領域の非効率部分を使わずに走れています.
ギア比4.98では少し回しすぎで4.6は低回転の非効率部分に足を突っ込んでいるので間ぐらいに解がありそうですね

実走時の昇温データ
青プロットの鉄シャフトギア比4.98は途中でボディを巻き込んで走行中断
オレンジプロットの鉄シャフトギア比4.6は200秒過ぎでクラッシュしてしまい走行を止めています

そこまでのデータを見ても鉄シャフトのほうが温度が低くなっています
ただテスト時間が15~16時半頃と外気温変化が激しい時間帯なのでこの辺りは追加検証が必要そうです.
ただ鉄シャフトのデータは結構取れたので次はチタンシャフトのデータの拡充をしてみようと思います.

走らせたフィーリングとしても鉄シャフトのハイギア方向のほうが走らせやすくていい意味でパワフルなのでスロットルを「探れる」フィーリングでした
チタンシャフトはトルクのスカスカ感がありどうしてもガバ握りしてしまいモータやタイヤを保たせにくい感じです.

次回の宿題項目

モータ温度/電圧/電流のデータ
赤がチタンシャフトギア比5.13/グレーが鉄シャフトギア比4.6
4行目は電流のロガーデータ

予想では鉄シャフトのほうが電流が低くなるハズだったのがむしろかなり高くて20Aほど吐いている

LAPごとの平均電圧 青がチタンシャフト,緑が鉄シャフト

電流を吐いているのでLAPを経るごとに電圧の低下も大きくパワーダウンが起こっています.
実走ではあまり気にならなかったですがデータ的にはトップスピードの低下が顕著になっています.

グリーンパークはホームストレートが下り坂なのでこの辺りはあまり気にしなくてもいいのか
この辺りは5分のトータルタイムをきっちりデータを取ってみて判断しようと思います







2022年8月17日水曜日

袖ヶ浦スタジアムでROAR21.5Tを走らせてみる

 袖ヶ浦スタジアムの月例レースでは4月のレースからROAR21.5Tでのレースとなり自分もその規定に則り走らせていました.

去年の12月の記事にもROAR規定のモータの準備をあげていますね


実際に購入して走らせたフィーリングとしては従来のJMRCA17.5T規定のものより後半のパワーダウンを感じる傾向にあります.

スペックの違いとしては

・T数ダウンによる出力低下(トルクはやや向上するはず)

・積厚減少によるトルク低下

・抵抗値減少

・磁石サイズダウン

抵抗値が減っているので常温状態では電流さえ流れれば磁界が発生し出力が出るものの,コイルが高温になると抵抗値が増加し電流が流れず磁界が減少しパワーダウンといった理由でしょうか

更に磁石の内径も大きくなり磁石体積も減っているのでさらに温度に対しての感度があるはず.

これは物理現象でレギュレーションを守ったモータであればどのメーカーでも程度の差はあるにせよ同様の傾向かと思われます.

ということで袖ヶ浦スタジアムを21.5Tで走らせたデータからROAR21.5TをJMAG-expressで解析して適切なギア比や電気進角を確認してみようと思います.


先ずはJMAG-Expressでモータをモデリング
JMRCAのものとティース部形状が若干異なりティースの幅が広がっていました.
ティース形状はモータの特性を決める要の部分になるのでいろんなメーカのを確認して解析してみたいですね
ひとまずこれもモデルに反映します.


色々設定をして効率マップを出力
本家のJMAG-Designerよりも融通は利かないけど工数は圧倒的に短く効率マップまでたどり着けます
正直ここまでは解析してもあまりうれしいことはないですが,SmartLoggerで実測した走行データを重ね合わせてみます

プロットがあるところが実際に袖スタを走らせた時の動作点です
実車の開発をするとこういうグラフをよく見ると思います(WTLCやJC08とか)
同じような評価でこのグラフを見てみると

回転頻度が高いところは比較的効率のいいポイントで走っています.ギア比は5.5なんですが割といいところみたいですね
ただ高回転側のプロットは効率が40%台で走っていて60%は熱として捨てています
ホームストレートやコース右側セクションの比較的速度が乗るところの動作点ですね
ギア比的にもいいところなのでここは仕方ないので冷却で頑張るしかないと思います.

思ったより効率が悪いのは中速からの緩減速時
減速Gが出ると比較的効率良いところに動作点が移動しますが,スロットルをオフにしただけみたいなところだとあんまり効率よくないですね
この辺りは実はドラッグブレーキを入れておいた方がモータ温度が下がるのか?これは今度検証してみようと思います.


さて周回数の後半にもなるとモータ温度は結構上昇しています
その時のモータのトルクー回転数は以下のようになります
2周目と5分後の17周目の比較
縦軸のトルクはもちろん減っていますが思ったような差ではない…むしろタイヤやほかの因子も入っているような気がする
明確に異なるのは横軸で高回転域ですね

縦軸電圧、横軸LAP数のトレンドデータ

バッテリー電圧が減少すると高回転まで回せないのがROAR規定だとモロに影響を受けるんでしょう.
この辺りは弱め界磁制御ができれば回避できないかな~と思うんですがね.レギュレーションでもこの辺りの規定無いわけですし
ESCのマイコンも32bitらしいのでROM次第では実装できないかなと

ESCの制御コードの開発になるのでまだひとまず妄想ということで


今回のJMAG-Expressで面白いマップもエクスポートできました.
最大出力制御時の電流進角マップも出すことができます
進角マップ
ふむふむ15krpm程度までは進角20°ぐらいでそこから徐々に進角を増やすと最大出力なのね
これはすぐにできるので次回走行時に試してみようと思います.

SmartLoggerを使ったドライビング比較

ラジコンをしていると車体のセッティングだけではなくて人間力の違いを感じることも多々あると思います.

いいセッティングを見つける能力も人間力かと思いますが,偶にいるタイヤが4つついていれば何とかするみたいな人種もいますよね


中学生の頃に駐車場でちょっと走らせてましたが,本格的にサーキットやレースを初めて10年ほど

ドライビングの上達も以前ほどは感じず何かキッカケや気付きがないと伸びない状況です.

気付くツールとしてSmartLoggerがあるじゃないか!ということで身近なエキスパートドライバーにロガーを積んだラジコンを運転してもらい自分との運転の差を定量的に判断してどういう練習をすればいいのか確かめてみようというのが今回の趣旨です.


袖ヶ浦スタジアムで全日本スポーツクラス直前でいろんな人がいる中自分もTFにロガーを積んで走ってみました

友達にも恵まれてチーヨコのお二人にご協力いただいてドライビングの差を見てみます.


今回の分析区間です

①ダブルヘアピン2個目

このコースの中で比較的単独のコーナーなので純粋な操作を確認できる

②Ωコーナー

袖スタでの鬼門のコーナー 通過時間も2秒ほどと長くこのコースのタイムを向上できる可能性を持つコーナーの一つ

③外周前のS字コーナー

個人的に苦手なコーナー ラインどりもスピードの乗せ方も未だに掴めていない


この3か所を重点的に分析してみます

①ダブルヘアピン2個目

緑がチーヨコN村氏,青がチーヨコA川氏,赤が私のデータとなります.
上からモータ回転数から割り出した車速,スロットル操作,ステアリング操作,ヨーレート,横Gをすべて同じ時間軸で表現しています.

赤プロットの自分のデータを基準にして考えてみます.
それぞれのタイミングでの操作は
4.8秒:スロットルオフ→ほぼ100%ブレーキング この間0.2秒ほど
           左へステアリング転舵を開始
5.2秒:ブレーキを徐々に弱めつつ5.4秒時点でほぼゼロとなる
5.4秒:左へほぼ100%転舵、スロットルを入れ始める

ブレーキングの開始は3人ともタイミングを合わせたので4.8秒時点から比較してみます
三者三葉ですがN村氏はジワッとブレーキングをして50%程度で止めています
対してA川氏は急峻に90%程度まで一気にブレーキをかけています.そのあと5秒時点で75%までブレーキを弱めて5.2秒時点までブレーキを弱めていきます

ブレーキングが最も弱いN村氏が最もスピードをキャリーしてコーナリングしていることがわかります.
ジワッとブレーキングをしていてさらにブレーキ力も弱いのでフロントタイヤは減速よりも向きを変える方向にグリップを使えている様子です.
その証明に5秒時点でヨーも出ていますし,横Gも2G程度をずっとキープしていて速い旋回をしていることがわかります.

対してA川氏はスロットル全開の4.6秒時点で一瞬25%ほど左へステアしています
そこで車体にヨーが発生し向きが変化しそれが収束したタイミングでブレーキングを開始,ステアリングを3回左へ切り込んで向きを変えています.
彼がスピードに乗っている時はステアを分けて切っておらず,終盤のフロントタイヤが劣化してきたときに見える操作です.
A川氏の運転したタイミングではタイヤの状態やセットアップが良くなくて,かなりアンダーステアなフィーリングとなってしまいこのような操作になってしまったものと考えています.


②Ωコーナー


ここでも私(赤プロット)を基準としたそれぞれのタイミングは

6.5秒:左に転舵を始める

6.7秒:コースト状態でΩの左側に侵入

7.1秒:一瞬スロットルを入れて加速した後減速,同時に右へ転舵

8秒:右の転舵を緩めながらスロットルを入れ始める


ここでもN村氏(緑プロット)のブレーキングの丁寧さと弱さが目立ちます.

ブレーキングをかけている時間は私の赤プロットとほとんど同じですが量が半分程度となるのでスピードの乗り方が全く異なります.

その速度でも曲がるのか?となりますがここでも強いブレーキの私は80%程度しか右に転舵できていないが,弱いブレーキのN村氏は100%右へ転舵できています.

A川氏は左から右へ急峻な転舵ができておりヨーも一気に出ていることからカウンターをあててリアを落ち着かせていると考えられ,反応速度の速さがデータにも表れています.


③外周前S字コーナー


こちらはN村氏とA川氏はほとんど同じ操作をしていて

自分だけ右に入っていくタイミングでブレーキをかけずに転がして入ってます

車速は高いですがヨーが出ていないので向きを変えられておらず膨らんでいることがわかります.

対して2人の操作はブレーキをかけて小さく曲がっていることがこのデータからもわかります.

初めの右はブレーキをかけなくても曲がれてしまいますが右を小さく曲げて次の左に備えているということですね.その先は緩い外周のコーナーから長いストレートですし



この3つのデータはすべて同じ車両で測定していて

セッティングはアンダーステア傾向です.(これは最近の悩みの種ですが)

なので

N村氏:ステアリング操舵角が多くなっている(操舵角が100%に張り付きが多い)

A川氏:捨て切りが多くなっている

というのが普段の彼らのBD11との差異かと思います.

現に夕方には自身のBD11で18Lにバンバン入れて好調に走っていましたからね


そのことを踏まえつつ今回のデータから見た今後の操作の練習の方向性としては

・ブレーキングの強さとフロントグリップを意識して高いスピードでキャリーする

・コーナリング初期にヨーを出してしっかりと横Gを出す(タイヤにしっかり荷重を乗せるイメージ)

この辺りかと思います.

出来たかできてないかはデータロガーを使って検証ができますね


自分の運転も気になる!という方は是非気軽に声をかけていただければと思います

宇宙人な人のデータもとってみたいなぁ~