とはいっても、日曜日は用事、土曜日も午後だけだったので効率よくテストする必要がある。
インナー検証みたいなのはできれば1日でこなしたいので朝からラジコンする日にやろう
効率よくテストと書いたけどそもそものテストの考え方については“ホームコースの使い方”に追記いたしました。
ということでこの日も傾向取りの日ということで
表題の件についてテスト
実はアッカーマンとかロールセンターとかいろいろほかのこともしたんだけど
時間の都合でちゃんと比較ができたプレッシャーフォームだけとりあえず記事化します。
ダンパープレッシャーフォームについて
これで300円とは京商もなかなかやりおる
本当の意味で隙間産業なこやつをテストしようと思ったきっかけが、オンロードラジコンカーで使われるダイヤフラム式ダンパーの構造を最近理解したからという理由
ラジコンダンパーの模式図
構造というのがバンプした時のシャフトの体積分のオイルの行き場としてダイヤフラムのエア室があるという考え。
ダイヤフラムの持っている体積をV、内部圧力をP
ダンパーシャフトの断面積をAとして
ボイルシャルルの法則から基礎式を立ててダンパーストロークXを微分すると
シャフトのポンプ仕事に対するばね条数が出てきます。
細かい計算式はここではあまり重要でないので式に注目してみてみると
ダンパーシャフトの断面積は一定なので無視
1.4もポリトロープ係数なので無視
Pはラジコンダンパーの場合大気圧なので無視(大気解放ダンパーは穴と空気の粘度から関数が変わる?)
普通、この式を使うのは加圧力Pを検討するための数式になるんだろうけど
ラジコンダンパーの場合は分母のダイヤフラム体積が残ってこれがガスばね条数を司ることになる
そしてそれがプレッシャーフォームということ。
実際に近しい値を代入してみると
ダイヤフラム体積はただの円筒として算出
普段使うSMJのバネで推定ではあるもののシルバー⇔ピンクのバネ条数の差は0.004N/mmなのでそれよりも効果は大きい模様(これ計算あってるのか…?レンジが違いすぎる)
ここまでは机上計算で
ここから実走結果
私レベルのセッティングを感知するセンサーでは
ターンイン、旋回中の差はほとんど見られない感じでした。
明確に違いが出たのがコーナーのアペックスから立ち上がりにかけてのライン取り
今までたぶんプッシュアンダー気味だったのがプレッシャーフォームの追加でステア操作が効くようになって立ち上がりのラインがコンパクトになった感じ。
これは恐らくダンパーストロークの問題で
ターンイン、旋回中のダンパーストローク域ではほとんど差が出なくて
立ち上がりではロールに加えてピッチング方向にストロークするはずが、プレッシャーフォームでダンパーストロークが規制され疑似的に硬いバネとかダンパーを立てたような挙動になったんでしょう
ただ、硬いバネやダンパー立てと明確に変わる点としては
リアロール剛性を定常域でほとんど変えない点
つまり、ターンインやコーナリング特性はこのままでいいんだけど、立ち上がりのプッシュアンダーを抑えたいという場面ではリアのダンパーにプレッシャーフォームという選択はアリかもしれない