少し経ちましたがようやく落ち着いたのでレースレポートを
とりあえず結果から書くと
Free Practice:5位
Control Practice:7位
予選:6位
決勝:10位
当初の目標としていたグランドファイナル入り、トップ10は達成できました!
とにかく応援して頂いたすべての皆様へお礼申し上げます!
10位と言う結果に対しては満足できていません。今後とも引き続き頑張っていこうと思います。
と言うことで表題にもあるように先ずは練習走行~予選に対してのレポートを書きたいと思います。
練習走行(9月9日金曜日)
木曜日から現地入りしていたものの、その日は1日中雨が降っておりタイヤの成形やメンテナンス等の準備で終わってしまい
本格的に練習ができたのは9日金曜日のみとなってしまった。
ブログには書いていないんだけど前の週の日曜日(9月4日)も2in1サーキットに行き練習をしていました。
結果的にはこの日に練習に行ったのが今回の結果にかなり効いているところ。
と言うのも、この日曜日ぐらいから全日本直前と言うことで多くの人が練習に繰り出していました。
当然スポンジタイヤが多くかつ、いろんな種類の燃料のユーザーが走っている。
今年2in1に散布しているグリップ剤とある燃料の相性が悪いらしく、4日の午前中はハイサイドを起こしていたが、午後には全くのノーグリップ状態。
路面が良ければ18秒台で回れるサーキットが20秒台で走るのがやっとという状況まで落ちていた。
フィーリングとしても路面とタイヤの間に油の膜が張っているような状況で“ヌルヌル”という表現がまさにというコンディションになっていた。
R4のみならず、無限のマシンもそういう風な動きになっていて
今までのハイサイドを防止するセッティングが一変、如何にしてタイヤを食わせるかという状況に変化していました。
4日 日曜日の最終的なセッティング
ジオメトリに関してはBRCやほかのサーキットで走るのと大差ない感じだけど
ダンパースプリングのチョイスとリアスタビの設定が大幅に違う
スプリングに関してはロールさせてグリップさせるという方向ではなく
少ないロール角で滑らせてリズムで走らせるという方向
こうなった経緯と言うのが、柔らかいスプリングでも硬いスプリングでもタイムが変わらなかった為
それじゃあ硬いスプリングでより“前に出る”セッティングの方がいいのではという意見でこうなった。
またリアスタビはラバー用の線径が細いタイプ
これはどうしてもフロントグリップが勝ってしまうR4の特性をなんとかリアグリップを上げる策
リアスタビが細いものの方がリアが踏ん張り安定する
またロアアームは外側の穴とすることでさらにリアの安定性を高めるものとした。
ここまでやってもオーバーステア傾向は収まらず、ベストラップは出るものの、アベレージラップは酷いものになっていた。
自分の運転のスタイルとしては
クリッピングポイントにかけてじわじわと舵角を増やしていくスタイルで
スポンジタイヤの一気にステアリングを切るようなものは苦手としていた
悪い方向にこのじわじわ切りがさらにオーバーステアを増長させているものとなっていた。
1週間悶々と考え、思いついた策としては
フロントのアッパーアームに角度をつけるというもの
アッパーアームフロント側は真ん中、リア側は下の穴を付けることでアーム自体を傾け
ストロークした際にキャスターが寝る方向に(バンプステアはアップライト側に1mmのスペーサ追加)
9日のテスト項目の一つとした。
9日に皆さんやっていたセッティングが前後のスタビ外し
特に無限勢の多くの人がスタビを外していました。
ためしにR4にも適用してみると、グリップの唐突な抜けが無くなり、かなりのコントローラブルに
ロールが増えることで左右輪の合計コーナリングフォースが増えたんでしょう。
ここで前の週のロールさせないセッティングから一気に、ロールをさせグリップを稼ぐというセッティング方向へ
スプリングは前後SMJ ピンクへ
更に、上記のフロントアッパーアーム傾けを加えることで自分の求めているジワジワ切ってもリアが破たんしないステアバランスとなってきました。
夕方になり気温は24℃、湿度は70%
ここまでヌルヌル路面だったのが気温の低下と湿度の増加に伴い少し路面が上がってきました。
路面に撒いたグリップ剤の影響で落ちたと上記したものの、ここまで台数が多いと普通のサーキットのように排気オイルが締まってきて路面が上がるような傾向になったんでしょう
路面が上がるにつれ、フィーリングは転がらない重いフィールとなってきた。
特にスロットルオンの立ち上がりに関してはリアが横に流れ、前に出ない状況
ということでリアスタビを付けるという方向になるが
ステアバランスが崩れるのを嫌いフロントにもスタビを付けます。
フロントφ2.0/リアφ1.4
この組み合わせでは路面グリップが上がっており、タイムは変わらず
かつ、リアが腰砕けることが無くなったので前に出るようになりました。
ここで9日金曜日の練習が終了。
いよいよ大会本番を迎えます。
夕方帰り間際に車検場が設置されプレ車検が行われました。
ボディはウィングが高い以外はパス
シャシーは…トレッドが200mmを超えている!
リアはトーを3.5度つけていて、ホイールシャフト直下では200mmだが、ホイール端では200mmを大幅に超えていた。
なんとか入るように調整したら、今までの自分の基準では198mmほどのナロートレッドになってしまった。
しかも走行時間は終了していて、セッティングがすべて狂うな…と思いながら9日金曜日の練習が終了。
いよいよ大会本番を迎えます。
Free Practice
朝イチの路面は前日の夕方ほど上がらないだろうと見込んで再び前後スタビを外します。
目論見通り路面グリップはヌルヌルに戻っておりスタビレスで走れるコンディション
順位は5番手
まずまずの滑り出し。
ただ、やはりリアトレッドの影響か、コーナリング中にリアが抜けるような挙動をみせていました。
リア抜けを防ぐため、リアのロールを上げようと
スプリングをSMJピンクからSMJシルバーへ変更します。
Control Practice
3LAP 立続けベストで予選の組み分けが行われます。
結果は7番手
自分のタイムはFree Practiceからほとんど変わっていないもののほかの人のタイムが上がり2個順位を落とす結果に
とはいうものの7人切りなので一番速いヒートにねじ込みました。
この時点でオープンクラス/スポーツクラス両方ともサーパント車が圧倒的なタイムを記録
フリープラクティスの時点で速かったものが明白となりました。
サーパント車と京商の大きな差としては重量差
1650gちょっとの京商車に比べサーパント勢は1800gほどあるとのこと。
このローグリップ路面において荷重移動以外でタイヤに荷重を掛けられるのはもはや車重しかないという結論となりました。
Control Practice終了後、車重アップの為ありったけの重りを追加します。
と言っても30gですべてだったので、全体装備量で1700g行くぐらいとなったでしょう。
ウェイトを乗せ、車高を合わせたところで予選に備えます。
予選1回目
他の人のミス等があり4番手ゴール
全体でも5位に入りました。
5回の予選の中ベスト3ラウンドがカウントされる今回の予選システム
結果的には1,4,5ラウンドが有効となりました。
ウェイトを増した効果は大きく、接地感が大きく増えました。
が、今度は立ち上がりの際に前に出ない感覚が大きくなりました。
前日はスタビを付けて対応したものの、そこまで路面が上がっていない。
速い人がSMJブルーを付けているということで藁にもすがる思いで
リアスプリングをSMJブルー
ステアバランスは変えたくなかったのと低グリップということでフロントはプログレッシブのSMJパープル
へ変更
更にコーナー侵入時にオーバーステア気味だったのでリアサスアームの後ろ側のサスブロックに1mmスペーサを入れスキッドを付けます。
予選2回目
トータルタイムは2秒上がったもののワースト記録の11番手
前に出ないというフィーリングは相変わらず
助手を務めて頂いたM脇氏によると立ち上がりのスロットルオンの際にロールが大きくなり横に逃げているとのコメントを頂きました。
また、フィーリングとしては路面グリップが上がってはいないものの、グリップの仕方がヌルヌルではなくなってきたように思える
前日の結果も踏まえて前後にスタビを装着
予選3回目
予選1回目、2回目の結果から組み分けが行われ8位に陥落した自分は最終ヒートではなく3ヒート目トップからのスタートとなりました。
渾身の走りで3ヒート目ではトップタイムを記録!全体でも6位
スタッガーでのトップ走行と言うのは想像以上に走らせやすく、前のリズムに合わせる必要が無いというのが快調だった理由の一つ
更に、マシンのバランスが大幅に向上し、スロットルオンでちゃんと前に出るようになった。
ステアバランスが変わらないのを前日に把握しておいたのがスタビを付けるという決断に迷いが無かった理由の一つで、土曜日の予選でもその傾向は変わらなかった。
予選4回目
このヒートではマシンのセッティングは一切変えず挑む
ただ、走らせ方は変えた。
と言うのも助手を務めてくださったM脇氏曰く
「1コーナーで突っ込みすぎてタイムロスしている」
「センターセクションのヘアピンで突っ込みすぎてタイムロスしている」
というアドバイスを頂いた。
コースサイドでほかの人(特にオープン車両)を見ているとブレーキングポイントが自分よりも手前
そして、スロットルオンが早く、ホームストレートでより長い時間スロットルを握っているように見えた
このことを念頭に置いて予選4回目に挑む
予選3回目の結果を3秒近く更新
マシンは相変わらずバランスが取れていたのでドライビングの差で3秒が縮まった模様
1コーナーやヘアピンの突っ込みすぎにもっと早く気付いてれば…と言うのが正直な感想
今までゴムTGで染みついたブレーキングポイントではブレーキが遅すぎて車体が不安定になっていた模様
ここで大会1日目が終了
残す5回目の予選は日曜日に行われる
予選5回目
4回目、5回目ともに5位ゴール
マシンセッティングとしてはやはり4回目でも前に出ないフィールがあり、クラッチスプリングの締め込みを0.05mm締め込む
ここまで刻む理由としては硬いクラッチスプリングをそこそこのプリロードで締め込んでいるため、少しでも締めるとフィーリングが変わる為
ちなみに締め込みは1.3mm⇒1.35mmとなった
このことが好転し、立ち上がりでのトラクション抜けは改善しこの結果となった。
予選データまとめ
トップ6のアベレージラップのデータ
横軸に各ラウンド
縦軸にタイムを取り、下に行くほど速い
自分的なフィーリングとしては最終ラウンドに向かうに従い路面グリップが回復したと思っていたのだがこのデータを見るとそうでもないのか?と思える
オレンジのプロットが自分のものだけど、後半に行くに従ってタイムが速くなっている。
これは路面と言うよりかはセッティングや走らせ方が正解の方向に持っていけていたということだと思いたいw
それにしても今回優勝したI田選手の安定感は凄まじい物がある。
OPENクラスのデータもまさにこのように一直線になるのでこの時点で優勝のオーラが出ていたんだなあという感じ
さて次の記事ではセミファイナルとグランドファイナルのレポートとしたいと思います。