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2021年9月29日水曜日

ロータ径の考察【続編】

 久しぶりの投稿になってしまいました汗

転勤してからバタバタしていた期間が過ぎ、実はほぼ毎週晴れていればラジコンをしていました。最近は主にストックの電動ツーリングをZENを中心にする生活です。

そんなストックツーリングレースが10月に袖スタで実施されるので参加しようとしています。

ストックのパワーソースってかなり重要でテクニックだけではどうにもならないパワーの差が出てしまいます。


ということで今回もモータの考察です。

約1年近く前になりますがこの記事でロータ径についての考察をしてました。

この時はsmartloggerで加速特性を実測してトルクがどれだけ変化するのか?というのを実測で評価していました。

17.5Tストックを半年近くやって分かってきたことはトルクだけを考えているともちろん5分を速く走れないということ

ファンでちゃんと冷却しないと結構発熱がすごくて後半パワーがタレてしまいます。なので以前ダクトを自作して冷却効率を上げる工夫をしていました。

今回の記事は熱の根本原因である損失低減を考えていきます。

対策としてはチタンロータを使うことで損失を減らし熱減磁しないようにすることが効果的でした。

鉄シャフトロータだとシャフトも磁気回路になってしまい鉄のヒステリシス損失により発熱してしまい損失になってしまうのが理由と考えてます。

ロータ側はシャフトで対策できてもステータ側は?となるので今回はロータ径別で考えてみます。

ということで磁場解析ソフトを用いてロータ径別での損失解析をしてみました
スキルアップのための自己啓発でラジコンモータを題材に就業時間外でやってました
ステータの詳細形状もエイヤーで、磁石のスペックも想像なので実機でのデータとはズレがあると思いますがロータ径だけでの相対比較はできるはず

上の図は鉄損密度のコンタープロットです。磁束密度の高いティース部分がやはり損失が高いですね。ティース部分から発熱してステータ全体に伝熱しているんでしょう

ということで今回はチタンロータを前提にφ12.3mmとφ12.5mmのロータ径で比較してみました

回転数とステータ鉄損の関係

回転数の上昇につれて損失が増加しているのはステータコアの鎖交磁束が渦電流を発生させジュール発熱をしてしまうため

鎖交磁束は磁力に比例するのでステータにより近いφ12.5mmロータの方が損失が多いという結果になっています.どちらが大きいかは想像できましたが、差を定量的に比較するために解析を実施した次第です。

結果としては40krpmでは300W近い損失が出ているみたいです.電気ストーブ並ですね


ネットの計算公式サイトで10秒間モータ相当の鉄にエネルギーを与えた時の発熱をプロットしてみました

現実的には30krpmがほぼ最大回転数でその時の損失は約200W→10秒で35度ぐらい昇温しちゃうみたい


まとめると損失差分は同回転数で比較して12%ほどになっています.

φ12.5mmロータでφ12.3mmロータと同程度の損失にするためにはギア比を調整して回転数を0.925倍しないといけないみたいです.


ここで同条件でのトルクの比較です.

10krpm時のTI比較
もう少し差が出るかなと思いましたが5〜6%程度のトルクの差みたいです
φ12.5mmロータでギア比をハイギア側に調整したとしてもトルクの差が少ないので最終的な足軸のトルクは減る方向になってしまいます.


以前BRCサーキットでsmartloggerで回転数頻度を計算したら17.5Tストックでの回転数の重心点は約20krpm程度でした。

このモードにおいてはφ12.3mmとφ12.5mmの2つの比較ではφ12.3mmロータの方がトルクが出てかつ損失も少なくバランスが良いという結論となりました。

φ12.1mmもラインアップにはありますが時間がなくて解析できてません、、とはいえ今度は損失が低いがトルクも出ないという結果かもしれないですね


ここまで分かってただ持ってるチタンローターφ12.5mmなんだよなあ…

ROAR規格だとロータ変えないと聞くし今更ロータ買い足すのは悩むなあ