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2019年5月11日土曜日

京商カップグリーンパークテスト


BRCサーキットが連休中はお休みだったため連休後半はグリーンパークSWに行ってきました.
メインは電動ツーリングでしたが,合間の時間で5月末に開催される京商カップ関東予選のためのセッティングも実施してきました.

この日は連休最中で京商カップも近いことから選手がたくさん来ていました.
特にフェザーが多かったですね.みんなでチキチキやってました

私自身もオープンクラスに出ようと思っているので
セッティングをしていきます.

BRCベースセッティングに86ボディを載せたそのままでとりあえず出走
タイヤはKCスリックミディアムに写真にある通り6本スポークホイールです.

前回走らせたシチュエーションがタムタム岐阜で超タイトコースだったこともあり
ピニオン15/20のスパーギア61/56というR4でできる最もローギア仕様
このままグリーンパークを走らせるとストレートでは吹け切ってしまい伸びない状況
いろいろ試した結果
ピニオン15/21,スパーギア60/55というギア比に落ち着きました.
ギア比自体はボディの差はあまりないでしょうから、とりあえずこのギア比で走ってみるのは如何でしょうか

走らせたフィーリングとしては
下りのコーナーや逆バンクのコーナーではアンダーステアが出やすく操作が難しい印象
またフロントダンパーステーはロングダンパー用,Rスプリングはイエローと普段のSC430やNSXの仕様なのでボディを86にした場合はリアのロールが深い挙動になっていました.
腰砕けみたいな挙動になっていてタイムも安定しなかったので先ずは前後のロール剛性バランスを合わせていきます.
先ずはリアスプリングをイエローからグリーンへ変更 穴位置はそのまま
86ボディでは実績有りのスプリングなのでロールの姿勢としては見慣れたものになりました.
フロントダンパーステーもロング用からショートダンパー用のステーに変更して深くロールすることを防ぎます
またフロントダンパーは引きダンパーにすることでフロントを沈み込ませ,リアがロール過多になることを防いでいます



基本的にはRスプリング/ダンパーステー/引きダンパーの3点で86向けのロールの姿勢は作れました.

タイムは安定して出せるもののやはりアンダーステア傾向は消えず
ブレーキングをミスし突っ込みすぎると全くインに飛び込めず膨らんでしまい
膨らむのを恐れると減速しすぎてしまいコーナリングスピードが遅くなる
最適なコーナリングスピードの範囲が非常に狭く難しい特性でした.

起こっている事象としては荷重移動後の外周側のフロントタイヤが十分に機能していなくてアンダーステアが起こっているんじゃないかと仮定してセッティングを進めます

改善のためにフロントのアッパーアーム内側を真ん中→下に移動させキャンバー変化量を増やします.
目論み通りターンインは曲がるようになったものの劇的な改善にはならず

その日は結局時間切れになってしまったので
とりあえず実績のセッティングシート

ここからは妄想
・フロントスプリングがイエローが硬い説
外周側のタイヤに荷重が掛かりすぎてグリップを失い,逆に内周側のタイヤが仕事していないんじゃないかと想像
フロントスプリングをオレンジとワンランク落としてみるとグリップが崖を超えずシビアなスピードコントロールが不要になるんじゃないかと妄想

・アッカーマン少ない説
リアグリップが十分に確保できていたのでフロントはもう少し入ってよいということで強くするという上で0.5mmほど前に出してみてもよいかも

・ソフトタイヤ良い説
タイヤの持ちやレース当日の気温の推定でいうとミディアムがマッチすると思うが
朝の練習走行,予選1回目ぐらいではソフトタイヤのほうが良いかもしれない…

これはもう一回ぐらい走りたいけど
スケジュール的に微妙で恐らく持ち込みはフロントスプリングをオレンジにしたのみで,あさイチはソフトタイヤで出走かなぁ~

2019年5月7日火曜日

KOグランプリinタムタム岐阜 レースレポート


本家KOプロポのレースレポートがまだな中上げるのは気が引けますが
GWの時系列順に記事を更新していこうと思います.

ということでKOグランプリ@タムタム岐阜に参加してきました.
今回はトリプルエントリーです!

電動ツーリング(13.5T)/ゴムタイヤGP/F-1

え? F1?
実は岐阜の知り合いに譲ってもらい電動のF-1も始めてみました.
とはいえレース前日がシェイクダウンとなりましたが・・・

トロロッソホンダ2017年仕様のボディがカッコいいですね!

ゴムタイヤGP(スケールGP)

上の写真にもある通りボディはNSXで
タイヤは常連さん情報からSOREX36Rか京商KCスリックミディアムのどちらかをチョイスるするために前日から走ってました.

セッティング的な変更点としてはクラッチを早めにミートするように変更
プラグをP4→P3に変更の2点だけです.
タムタム岐阜のタイトコーナーではとにかくミート感が重要で,ちょっと握ったらすぐ荷重移動してほしいというレイアウト
普段は1.8mmスプリングを1.5mmほど締めこんで使っていますが,0.2mmほど緩めました.
プラグに関しても普通のコースより極端にストレートが短い上,インフィールドはほとんどパーシャルということでエンジンが被ってしまい出足が悪いというフィーリングだったためプラグの熱価を上げて被り防止策に出ました.

タイヤはSOREX36にKAWADAバクソー,YOKOMO電動用ホイールが良い感じと分かり当日の予選に挑みます

予選TOP10のリザルト
予選1回目は総合トップタイムだったものの,予選2回目で地元勢に逆転されてしまいました.

当日の昼休みが練習走行時間となったので練習します.
前日は風がすごく強くて路面グリップが低め,レース当日は穏やかで夕方にかけて路面が上がると推定
決勝に使うタイヤを悩んでいました.

ソレックスで予選2回目でもオーバーグリップな傾向でこれ以上路面が上がるとハイサイドが始まると予感していました.
そこでもう一つの選択肢のKCスリックの検討です.
昼休みに走らせたフィーリングだとSOREXより動きが緩慢でコーナリングスピードも落ちていました.
タイムは確認していませんが全く戦えないタイムでもなさそう
路面が上がってハイサイドにおっかなびっくり走るよりはKCで安定して走らせたほうが良いという判断で決勝はKCスリックを使うことに

6位です。。。

スタート後の混乱でほぼ最下位に落ちたところから
追い上げる展開でしたが序盤は全くグリップがなく,レース後半には”引っかかる”フィーリングになりハイサイド連発。。。
辛酸舐めるレースとなりました

因みにトップはスタート直後からずっとハイサイドを我慢して走ってたみたいです
我慢してても圧倒的に速いですがね~~

タムタム岐阜での白星はまたお預けとなりました.
決勝路面で悩むのは初めてじゃないのに…次こそは!

電動ツーリング

持ち込みセットでそこそこ走ると思ったものの終始アンダーステア
サーキットの主のTF-7を借りてみたところグリグリ曲がるフィーリング!
これは良いと思いコピーさせてもらうもののやはり細かい積み重ねが大きく効くカテゴリーで再現は難しく
とりあえずレースは持ち込みセットに戻して出走

やっぱりレジェンド様すごいタイム

曲がらないマシンで何とかタイムをまとめたものの全く競争力無い感じです.
Aメイン確定は6人までだったのでBポーとなりました.

Bメイン決勝
1位で勝ち上がり
レース後重量測定のみ車検がありますが,そこで10g足りず車検落ちとなりました。。。
思い当たる節が前日にアンプのファンが壊れてしまい取り外したところでした.
ファンがちょうど10gちょっとぐらいの重量なのでこれですね…
だいぶ”やらかして”Aメイン出走ならず、、、無念


F1

前日シェイクダウンでブレーキやジャイロのセッティングを進めました.
ブレーキはやはり難しく後輪しかブレーキが利かないのでかなり弱めのブレーキが必要になりました.
ジャイロに関してはレシーバーを
おなじみのKR212-FHG 2.4GHzジャイロ付き
プロポにゲインを割り当てて周回毎にジャイロのセッティングをしながら走っていました.
走行後半にアンダーステアになる傾向だったのでゲインを下げていく方向になりました.
ステップ量としては1クリック1%で設定し,走り始めは20%でそこから状況に応じて下げていきました.5分ぐらい走って10%になってることが多かったですね

予選はまさかの2番手!

初めてのカテゴリーでまずまずの結果ですね

決勝は優勝しました!

まさかタムタムで初めての優勝がF1になるとは…
これも前日のジャイロゲインを調整してステアバランスを合わせていく条件が出来た結果ですね
F1の詳細についてはそのうち詳しく記載します!







2019年5月4日土曜日

UREEダンパーユニットテスト


タイトルにもある通りUREEダンパーユニットをR4に適用したテストを実施してみました.
実はこの件はUREE代表から去年の全日本辺りに依頼されていましたがなかなか時間が取れず実施できていませんでした.

ホントはデータロガーを積んでいろんなデータを取得できればよかったんですが
先ずは本当に効果があるのか?を見極めてから次のステップを決めたいと思いラップタイムと操作フィーリングだけでの判断となります.

今のR4やエンジンツーリングカーのアッパーデッキはフロントベルトが通る辺りが丸々肉抜きされていてこの部分の剛性を落としシャシーの捻じれポイントを制御することでフロント/リアのグリップ感を稼ぐ思想です.ただしこれはスポンジタイヤを装着する場合

ゴムタイヤ,スポンジタイヤでも特性によってはフロントバルクのヨレ感を感じることがありました.
以前のアッパーデッキは左右が繋がったアッパーデッキで低グリップの時は繋がったタイプ,ハイグリップでは現行タイプといったセッティングパーツとして使い分けをしたこともありました.
エンジンカーのアッパーデッキ交換は時間がかかり,最近は現行タイプのアッパーデッキをベースにダンパーオイル等で近い特性にもっていくセッティングをするようになりました.

もちろん過去にこんなことも考えました
タイロッドでつないでみる 写真で見ると日付は2016年の2月でした
この日の記事にTRY結果が乗ってました.

ほぼ剛体のタイロッドとカーボンの板のアッパーデッキではやはり特性の違いが出ていて,ただ何故違う?というのは当時よくわからないという結果でした.

というところから今回のダンパーユニットのTRY結果です.

先ずはノーマル状態でコースインし
5分ほど走らせたあとタイヤやエンジンの熱が冷めないうちにアッパーデッキとダンパーを共締めして装着します.

先ず感じたのが①ブレーキング→②ブレーキを緩めつつステアリング操作→③ステアリングを深く切り込み旋回
というドライビング順での②でのしっかりとラインをトレースできることを強く感じました.
タイロッドを装着した時はギクシャク感を感じるのも②のタイミングでしたが
ダンパーユニットを装着した際には自然なフィーリングでした.

タイロッドとダンパユニットの違いの仮説としては
コーナリング中に発生するフロントタイヤのコーナリングフォースの反力はサスアームを通ってバルクのある車体に伝わるのでその際に剛性変化があってコーナリングフィールに違いが出たのが今回の変化の効果だと思いますが
ギクシャク感の正体はブレーキングでピッチングが起こった際のバルク変形の差ではないかと仮説
バルク周りににかかる荷重を整理してみた(寸法はざっくり,サスボール等は考慮せず)

ブレーキングした時に前後荷重移動でフロントタイヤの自重Wが荷重移動で+ΔWとなったときにホイールにキャンバー方向へモーメントが発生しそれがアッパーアームを引っ張りバルクを開く方向に変形させるはず
タイロッドであるとそのバルクが拘束されていて変形を許さず,ダンパーユニットでは抵抗があるものの拘束はされておらず変形できる.
この差でブレーキング時のギクシャク感が解消したんでしょう.

この先本当に効果検証をするのであれば
データロガーを積んでステアリング操作とヨーレイトゲインを比較すれば結果がでそうですね

ステアリング初期操舵のフィーリングが向上しているのでフロントタイヤの持ちがよくなりそうですが今回のテストではロングランは見れておらず
とりあえず1周のタイムで比較です.

5分間の走行をそれぞれ2日づつ走ったラップタイムをヒストグラムに整理してみました.
ダンパー装着のほうがヒストグラムが2山になってしまいましたが平均値を見ると1周当たり0.1秒の効果があるみたい
また2山あるとはいえラップタイムのバラつきも小さくなっています.

この後セッティングの最適化ということでターンインでの曲がりがやや強く
失速感があるところからダンパーを半穴寝かせてその日のベストラップである17秒フラットとなりました.

アッパーデッキを変更せずに簡単にステアリングフィールを変えられるのでこの部品は効果ありだと思いました
現状であると京商カップには使えない部品ではありますが
ゴムタイヤを使うHRFのレースや,京商グランプリ等で試してみるのはいかがでしょうか